ドクターコラム

長く健康な歯で、快適に食べるために必要なことは?ー機能的口腔ケア(トレーニング)のご紹介


10月26日、北区大淀老人福祉センターにて、当院のスタッフによるセミナーを開催致しました。
本記事では、その資料の中からいくつか口腔ケアについての内容をご紹介いたします。

▶この記事の内容は、
長く健康な歯で、快適に食べるために必要なことは?  の続きとなっております。
https://www.nagaokakyo-dc.com/column/611

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食生活において、「自分の歯を維持し健康な歯で食べる事」はとても大切です。
歯の健康を維持するには、主に2つの口腔ケアが必要です。

①器質的口腔ケア(ふだんのブラッシング)
うがいや歯磨き、義歯や舌の清掃など、口の中の細菌や汚れを除き、口の中を清潔に保つためのケアのことです。

②機能的口腔ケア(トレーニング)
口の中や口周りのマッサージ、飲み込む力を鍛えるトレーニングやリハビリなど、口の機能を維持・向上させるケアのことを指します。

今回は②機能的口腔ケアについて詳しくご説明いたします。
機能的口腔には咀嚼・嚥下などの機能が含まれます

 

→咀嚼できなくなるのは歯や入れ歯が原因であることがほどんどですが、
高齢により顎の筋力が衰え、唾液が減り、口の機能が変化して咀嚼が難しくなることもあります。
脳卒中や認知症があるとなおさら難しくなります。

→飲み込み(嚥下)
とも深く関連する歯が悪くなり、やがて入れ歯を使用するようになると、野菜と肉類、一部の魚介類で食べにくいものが出てきます。結果、ビタミン類、食物繊維、タンパク質などが不足しがちになります。

口腔機能の維持、回復のためのケア方法
(大阪歯科医師会 お口の働きを高める体操より抜粋)

 

①ぶくぶくうがい

①あいうべ体操

③パタカラ体操

④舌のトレーニング

⑤食前体操(首・肩の体操)

⑥シルベスター法

 

西日本臨床小児口腔外科学会総会・学術大会が開催されました!

こんにちは。

戸谷歯科クリニックの院長・戸谷です。

9月25日(日)に私が所属している西日本臨床小児口腔外科学会の学術大会があり、今大会では大会長を仰せつかりました。

西日本臨床小児口腔外科学会はエビデンスに基づいた学術の修得を行うことにより、臨床・研究の見直し・レベルアップを図り、最終的には国民の全身的健康の獲得に繋げていくことを目的にしています。

学術大会では、「口腔医学の立場から小児の成長を考える」をテーマに様々なセクションを行い、小児分野から口腔外科まで非常に多岐に渡った、各分野をクロスオーバーした内容となっておりました。

私も「カリオグラムを用いたう蝕リスク減少への取り組み」と題して口演発表を行い、カリオグラム(唾液検査)を行うことによって、患者様のう蝕(虫歯)原因菌への感受性、食事内容、糖質の摂取回数、唾液の性状など、様々な要因を検査し、口腔清掃だけではなく生活習慣の改善を促進し、フォローアップすることがう蝕の予防には必要であることを発表しました。

 

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本大会を通じて、治療のサイエンスを探究すると同時に、いかに病的環境から患者を守るか、いかに疾患を引き起こさないか、について各分野から積極的に議論できたと思います。

口腔内及び全身に起こる様々な疾患に対してどのように治療計画を立案し、アプローチするかということは非常に重要なメインテーマでありますが、いかに虫歯や歯周病を起こさないために生活習慣から見直し、アプローチすることが国民の皆様に求められています。

我々はともすると情報氾濫社会の中で、目新しい、不確かな情報に振り回される傾向にありますが、エビデンスに基づいた学術の修得と臨床の実践を行い、最終的には患者さんの口腔・全身健康の獲得に繋げていければと思います。

「虫歯のリスク・歯周病のリスクを診断する歯科ドック」(歯科医師対象)について講演を行いました。

こんにちは!

長岡京アゼリア歯科の戸谷です!

 「どうすれば虫歯にならない?」「どうやったら虫歯を防げる?」というのは、患者様、そして歯科医師にとっても本当にとてつもなく大きな課題です。

最近では「歯をいかに治すか」よりも、「いかに虫歯にならない健康な口腔を手に入れるか!」に関心が移ってきているように感じます。

平成28年4月3日(日)に、歯科医師対象「歯のリスク検査・管理セミナー」(船井総合研究所主宰)が開催され、私・戸谷孝洋が講師として招かれました。

当日は、60名を超えるたいへん多くの先生方が集まり、熱気に溢れた大会となりました。

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私共、医療法人孝陽会は、昨年12月に分院「長岡京アゼリア歯科」を開院しました。かねてから「虫歯のリスクをいかに減らしていくか」に関心の強かった私は、以前からお世話になっていた船井総合研究所の歯科総括ディレクター・戸澤様に「歯科ドック」というリスク検査があり、高い評判を呼んでいることを教えてもらいました。そこで、実際に歯科ドックを実践している先生の所で自分自身が受けてみたのですが、私自身が大きなカルチャーショックを受けました。「これは患者さんに大きな福音になる!」と強く印象づけられました。

そこで私は、「歯のリスク検査」を中心とした「虫歯予防予防」を基本理念とすることにいたしました。

「歯科ドック(歯のリスク検査)」<いかにこれから虫歯にならないか>を患者様にご案内・説明したところ、強い関心を持った方が実に多く、その反響は予想以上に高いものでした。

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「歯科ドック」とは①だ液検査 ②細菌検査 ③口臭検査 の3つの検査で構成されます。これらの検査を実施することにより、

  1. 食生活・生活習慣にひそむ、患者さん固有の虫歯・歯周病のリスク
  2. これから2〜3年以内に虫歯になる可能性(パーセンテージ)
  3. 虫歯にならない(回避する)最も効果的方法
  4. これから2〜3年以内に歯周病が進行するリスク
  5. これから歯を喪失するリスク
  6. お口の中にひそむ細菌の種類と悪性度(悪玉菌と善玉菌の割合)
  7. 口臭の強さとその原因・解決法

などがビジュアル的にわかりやすく解明されます。

これらの情報を患者様と私達が共有することにより、これから進んでいく方向が明確になります。すなわち、私達にとっても治療の羅針盤にもなるのです。

虫歯になってしまった部分を治療することはとても重要です。ただ、それよりはるかに大切なのは、「これからいかに1本も虫歯を作らないようにするか!」なのです。

実は、スウェーデンなどの北欧では歯のリスク検査<カリオグラム>が幅広く普及しており、これによって虫歯を予防する方法が確立されています。私共はこれらの予防法を日常の治療に取り入れることにより、患者様に「虫歯・歯周病にならない・なりにくい健康な口」を手に入れていただきたいと切に願っています!

「歯科ドック」は当院で導入しており、大半の患者様が検査を実施しております。

これからも「虫歯にならない・歯周病にならない健康な口」を手に入れていただくために、予防に力を入れていきます。

これから虫歯にならない・歯周病にならない「健康な口」の実現に向けて研究・研鑽を重ねていきますので、今後ともよろしくお願い申し上げます。

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